僕が住んでいる豊橋には、今では数少なくなった路面電車が走っています。
他の地域の路面電車と比べると、路線数も少なく(1路線)全国的な知名度もそれほどありません。(友人に話をしても、「へ〜あるんだ」と返されるくらい・・・)
ですが、様々なイベント電車に日本一の場所、さらに運転体験など、なかなか楽しめる路面電車なんです。
そこで、今回は豊橋鉄道の東田本線を走っている路面電車についてまとめてみました!
Contents
イベント電車
豊橋鉄道の路面電車では3種類のイベント電車が走っています。2つは宴会用(笑)、もう一つはお祭り用という位置付けです。
走るビアホール〜納涼ビール電車
夏といえばキーンと冷えたビールで乾杯!それを電車の中で楽しもうというイベント電車で、毎年6月〜8月にかけて行われています。
駅前〜運動公園前を1時間20分かけて往復、電車の中でちょっとした宴会が楽しめるようになっています。
平日は夜に2便、土日祝日は昼に1便、夜に2便しています。
昼は個人での予約が可能。夜1便は個人予約可能の日と貸切予約の日、夜2便は貸切予約専用となっています。
大人料金3、400円(2019年度)の中に、ビール飲み放題とおつまみ弁当がセットになっています。それ以外にも追加注文できるお酒におつまみも用意されているので、飲み足りない!食べ足りない!という時も安心ですね。
その他、飲み物と食べ物の持ち込みが自由という、ちょっと驚きの設定。自分好みのものを一緒にいただきながら楽しめるのもいいですよね。
さらに、カラオケまで付いてまさに走るビアホール!(というより大宴会場のイメージがします 笑)
注意点としては、トイレが車内にありません!折り返しとなる運動公園前でトイレ休憩が入りますが、それまではありませんので、出発前にきちんと済ませておきましょう!
走る屋台〜おでんしゃ
夏は納涼ビールとくれば、冬は暖かいおでんの電車、おでんしゃがあります!
毎年11月〜翌年2月にかけて走るイベント電車です。
納涼ビール電車と同じルート、駅前〜運動公園前を1時間20分かけて往復します。
こちらは昼便と夜便それぞれ1便づつの設定があります。納涼ビール電車と同じく事前予約が必要ですが、おでんしゃの方が個人予約可能な設定が多くなっています。どの曜日のどの便が予約可能かも事前に確認したいところです。
料金は納涼ビール電車よりちょっとお高めの大人料金3、900円(2018年度)
その分、ビール電車と同じ食べ物、飲み物の設定に「おでん」が追加されています。
寒い冬の日も、暖かく楽しめそうですね。
注意点としては、こちらもトイレが車内にありません!折り返しとなる運動公園前でトイレ休憩が入りますが、それまではありませんので、出発前にきちんと済ませておきましょう!
花電車
納涼ビール電車、おでんしゃと同じくイベント電車ですが、こちらは普通に切符を買って乗車できます。
毎年10月に開催される「豊橋まつり」の1週間前くらいから運行、車両全体を花飾りで飾りつけて「豊橋まつり」に花を添えています。
国内の他の路面電車では、装飾した電車だけが走り乗車することができないケースが多いのですが、豊橋の路面電車は乗車することが可能です。
中はいつもの路面電車ですが、お祭り気分を盛り上げたいときに乗ってみるのも良さそうです。
ちなみに個人的には、この時期に路面電車に乗る機会があると、花電車がきたら「あたり」を引いた〜と心の中で喜んだりしています。(笑)
見所ポイント
僕は撮り鉄(写真を取るのが好きな鉄道マニアのこと)ではありませんので、電車が写真映えするポイントというのは知らないのですが、個人的な意見として、この2つはおすすめしたいと思います。
日本一の急カーブ(通称R11)
豊橋の路面電車には、日本一の場所があります。
それが井原停留所から運動公園前停留所に向かう分岐点からさきに続く急カーブ。鉄道としては日本で一番カーブがきついのだとか。
半径11メートルの円弧を描きながら、進行方向を90度曲がるカーブです。
現地にいくとその急カーブの理由がわかります。
片側1車線の道路の間に路面電車の線路がある道路の交差点を直角にカーブしていくようになっています。
通常の鉄道であれば、余裕を持って大きくカーブする線路を引くんでしょうけれど、ここは路面電車。
しかも日常的に車が通っている、普通の(路面電車の線路ぶん少し広いですが)道路の交差点を直角に曲がっていくわけです。
これだけの急カーブですけど、そこは安全第一に走る鉄道。
きちんとスピードを落として、ゆっくりと進んでいきます・・・・が、時々車輪と線路の摩擦音が聞こえてくると、それだけ急なんだろうな、と思わされる場所です。
駅前駅ペデストリアンデッキ
ここは個人的にお気に入りの場所なのですが、おすすめさせてください!
路面電車を上から眺めつつ、モダンな照明が連なる直線区間を一望にできる場所です。
下の写真は自分が昔ガラケー時代に撮ったもので、かなりイマイチですが、実際はもっと良い感じの景色が見られます。
夜に行くと、照明にライトアップされた路面電車が、一段と綺麗に見えますので、こちらもおすすめです。
おまけ、日本でここだけの駅名
ちなみに、このペデストリアンデッキがある豊橋駅と接続している路面電車の駅名(停留所名)は「駅前」
駅前の停留所や駅はたくさんある中で、「駅前」という名前は日本でもここだけとか。路面電車は駅とは言わずに停留所というのが一般的のようですが、電車なのでついつい「駅前駅」と言ってしまって、後から「うん?」と思ったりすることも。(笑)
これもまた豊橋の路面電車のユニークなところです。
運転体験
豊橋鉄道では路面電車の運転体験会を開催しています。
終点の赤岩口駅に車庫があり、そこで開催しています。走行できる距離は短いですが、路面電車を運転できる貴重な機会ということで人気があります。
夏休み小学生向けイベント
毎年夏休みの時期に、豊橋鉄道が主催で行なっているイベントです。
小学生3年〜6年の子供達を対象にして、貸切電車に乗って車庫まで移動した後、運転体験と電車の床下点検の体験などを実施しています。
電車好きなお子さんがいる親御さん(実は親御さんがやりたいかも?!)にはおすすめですよ。
大人の付き添いが必要で、参加料金(2018年度)は3500円、あと付き添い一人につき1500円となっています。
ふるさと納税返礼品
ふるさと納税の返礼品として、豊橋市が主催で行なっているイベントです。
こちらは小学3年生〜大人までが対象となっており、ぜひ運転してみたい!という大人の方には、もってこいです。
ただ今のところ募集終了しているのが残念。好評だったとのことなので、また復活するのを待ちましょう。
おまけ:運転シミュレータ
実物の運転とは行きませんが、本物の路面電車の運転席で運転シミュレータを体験することができます。
場所は、豊橋駅前から徒歩10分程度のところにある「こども未来館ココニコ」です。
ここの有料施設(と言っても入場料は大人200円!)「まち空間」の中に、退役した路面電車が1両そのまま展示してあります。
この車両、昭和2年(1927年)生まれで、レトロ感たっぷりで外観の雰囲気が個人的に気に入ってます。
この運転席についているハンドルを使って、運転シミュレータ体験ができるんです。
シミュレータの映像は、ちょっと古さを感じますが(笑)それでも路面電車の運転が楽しめるとあって、子供には人気のある施設になっています。
我が家の子供たちも、大変お世話になった老電車です。
まとめ
いかがでしたか?
大人の宴会(笑)から、運転体験まで楽しめる路面電車は、なかなかみられないんじゃないでしょうか。
日本一、日本にここだけというスポットもありますので、近くに来られたときでも、旅の目的地としてでも、楽しみに来ていただければ豊橋市民としても嬉しいです!
ちなみに余談ですが、僕が子供の頃は路面電車のことを「チンチン電車」と呼んでいましたが、今の子供たちは全く呼んでません。育ちが関西なので、もしかすると関西だけなのかも・・・
また調べてみたいと思います!