東海道・山陽新幹線で各駅停車しながら走る「こだま号」
「のぞみ号」や「ひかり号」などと比べると目的地まで時間もかかりますが、基本的に同じ車両を使って走っています。
そんなこだま号にも、グリーン車が付いているケースがあります。
「のぞみ号」や「ひかり号」と同じように、追加料金が必要なので、設備やサービスにどんな違いがあるのか気になるところです。
今回は、そんな「こだま号」のグリーン車についてご紹介します。
Contents
グリーン車がある「こだま号」
新幹線の全ての車両にグリーン車があるわけではなく、N700系と700系に限定されています。
「こだま号」は東海道新幹線と山陽新幹線で、使用している車両が異なっているので、グリーン車の有無も車両で変わります。
東海道新幹線
東海道新幹線の「こだま号」は、N700系と700系で運行しています。
つまり、全ての列車にグリーン車があるんですね。
ちなみに、2020春に700系が引退するので、それ以降は全てN700系のグリーン車となります。
山陽新幹線
山陽新幹線の「こだま号」は、N700系、ひかりレールスター、500系で運行しています。
このうち、ひかりレールスターと500系にはグリーン車の設定がありません。
グリーン車があるのは「さくら号」で使用しているN700系を使っている、次の列車です。
ただ、あまり本数がない上に、下り(博多方面行き)は移動距離も短く、あまりグリーン車に乗るメリットはないかもしれません。
上り(新大阪方面行き)
列車 | 備考 |
こだま765号 新大阪発、岡山行き |
ー |
こだま769号 新大阪発、三原行き |
ー |
下り(博多方面行き)
列車 | 備考 |
こだま852号 博多発、小倉行き |
普通車全車自由席 |
こだま854号 博多発、新下関行き |
普通車全車自由席 |
こだま862号 博多発、小倉行き |
普通車全車自由席 |
「こだま号」グリーン車のサービス内容
「のぞみ号」「ひかり号」と同じ車両を使っていますが、「こだま号」として運行する時は、グリーン車のサービスが変わってしまうところもあります。
パーサーがいない
「のぞみ号」「ひかり号」で運行している時は、グリーン車専用のパーサーがいて、乗客のサポートをしてくれます。
残念ながら「こだま号」には、そのパーサーがいません。
おしぼりサービスがない
パーサーがいる「のぞみ号」「ひかり号」では、乗車後におしぼりを提供してくれるサービスがあります。
「こだま号」にはパーサーが乗っていないので、おしぼりサービスもありません。
車内販売はない
「こだま号」では車内販売(ワゴンサービス)を行っていません。
グリーン車でも例外にはならず、車内販売はありません。
JR東海の車内誌がある
ここまで、ないないづくしでしたが「こだま号」でも利用できる車内サービスがあります。
車内誌2冊が、各座席に設置されています。
- ビジネス月刊紙「WEDGE(ウェッジ)」
- 旅の月刊紙「ひととき」
こちらはお持ち帰り自由とのことなので、読みきれなかった分は持ち帰って読むこともできますよ。
購入するには、どちらも¥550するとのことです。
さて、車内サービスが少なめの「こだま号」グリーン車ですが、その分格安で利用する方法があります。
次は、その方法について説明しますね。
「こだま号」のグリーン車を格安で利用する
車内サービスが限定されている「こだま号」のグリーン車、通常料金で乗るのは正直もったいない感じがします。
サービスがない分、料金が安くなればいいのに、と考えたくもなります。
そこで、東海道新幹線の「こだま号」グリーン車を格安で利用する方法についてまとめてみました。
こだま号のグリーン車専用の「EX予約」を利用しよう
JR東海が行っている新幹線のチケットレスサービス「EX予約」
専用のクレジットカードを作る必要があるのがちょっと面倒ですが、これを利用すると新幹線の料金がかなり割引になるおトクなサービスです。
そんな「EX予約」に「こだま号」のグリーン車専用のチケットが2つ設定されています。
- EXこだまグリーン早特
- EXこだまファミリー早特(グリーン車)
どれくらい安くなるかを、東京〜新大阪の運賃を使って、表にまとめてみました。
他の割引サービス(ぷらっとこだま、EXグリーン車、スマートEXグリーン車)も加えて比較してみました。
通常運賃(グリーン車)と比較して、どれくらい安くなっているのか、差額の大きい順に並べてあります。
種類 | 運賃 | 差額 |
通常運賃 (グリーン車) |
¥19,270 | ー |
EXこだま ファミリー早特 (グリーン車) |
¥11,100 | ▲¥8,170 |
EXこだま グリーン早特 |
¥11,410 | ▲¥7,860 |
ぷらっとこだま (繁忙期) |
¥13,800 | ▲¥5,470 |
ぷらっとこだま (通常期) |
¥12,200 | ▲¥7,070 |
EXグリーン | ¥18,480 | ▲¥790 |
スマートEX グリーン車 |
¥19,070 | ▲¥200 |
[参考] 通常運賃 (普通車指定席) |
¥14,400 | ▲¥4,870 |
他の割引チケットと比べても一番割安なのが「EXこだまファミリー早特(グリーン車)」、次に「EXこだまグリーン早特」となっています。
通常運賃(普通車指定席)と比べても、かなり格安になっているので、「EXこだま〜」チケットを使って、快適なグリーン車の旅、と行きたいところです。
ただ、割引チケットは購入や予約に条件があるものが多く、「EXこだま〜」チケットにも条件が設定されています。
EXこだまグリーン早特の条件
「早特」と銘打っているだけあって、購入可能時期に制約があります。
- 利用人数は1〜6名
- こども用料金の設定なし
- 繁忙時期(GW、お盆、年末年始)には設定除外日があり
- 乗車日の1ヵ月前(10:00)から3日前(23:30)まで購入可能
EXこだまファミリー早特(グリーン車)の条件
「EXこだまグリーン早特」との違いは、人数と子ども料金設定です。
「ファミリー」と銘打っているだけあって、2人以上から利用可能となっています。
子ども料金設定もあるので、家族で利用するには、こちらが便利ですね。
- 利用人数が2〜6名
- こども用料金の設定あり
- 繁忙時期(GW、お盆、年末年始)には設定除外日あり
- 乗車日の1ヵ月前(10:00)から3日前(23:30)までご購入できます。
いずれのチケットも、除外設定日があること、3日前までに購入が必要なため、やや不自由ではあります。
ですが、タイミングが合えばうまく活用したいチケットですね。
グリーン車の座席表
こだま号は東海道新幹線と山陽新幹線で、号車の数(車両編成)が異なっていて、東海道新幹線は16両編成、山陽新幹線は8両編成となっています。
このため、それぞれでグリーン車の号車も違うんですね。
そこでここでは、東海道新幹線と山陽新幹線、それぞれのグリーン車の座席表について、まとめてみました。
どちらもN700系の座席表です。
東海道新幹線のグリーン車座席表
東海道新幹線は16両編成のため、8号車、9号車、10号車がグリーン車となっています。
8号車
8号車の博多側には乗降口がありません。
博多方面側の座席の場合は、7号車の新大阪側の乗降口を利用しましょう。
9号車
10号車
10号車の新大阪側には乗降扉がありません。
新大阪側の座席の場合は、11号車の博多側の乗降扉を利用しましょう。
山陽新幹線のグリーン車座席表
山陽新幹線の「こだま号」は8両編成のため、6号車の半分、新大阪側がグリーン車となっています。
6号車
1列〜9列は普通車となっており、10列以降がグリーン車です。
グリーン車の座席
グリーン車の座席は、車両(N700系、700系)によって違いはありますが、「のぞみ号」「ひかり号」「こだま号」といった列車の種別にかかわらず、同じ座席となっています。
ここではN700系の座席について、簡単ですが紹介していきます。
シート全体
普通車の青系統の色とは異なり、茶系統の色で統一されています。
普通車と比べて座席の幅も広く、席の間にある肘掛も大きくなっています。
リクライニング
グリーン車の座席のリクライニングは、電動で角度を調整することができます。
写真は、その角度調整用のスイッチで、肘掛についています。
テーブル
テーブルは正面にあるものに加えて、肘掛に収納されているものがあります。
こちらが正面のテーブル
こちらは肘掛に収納されているサイドテーブル
読書灯
読書灯は、座席の頭の左側についています。
読書灯の操作は、各席の間にある肘掛に操作ボタンで行います。
シートヒーター
座面を温めてくれるシートヒーターがついています。
右側にある、座席マークのボタンが、シートヒーターの操作ボタンです。
フットレスト
フットレストは、正面足元にあります。
コンセント
グリーン車のコンセントは、全座席にあります。
各座席の間にある肘掛の先端部分に、隠れるような形で設置されています。
座席については、より詳しくこちらの記事にまとめていますので、参考にしてみてくださいね。
普通車との違いもまとめています。
グリーン車の車内設備
照明
写真ではわかりにくいかもしれませんが(汗)、普通車の白色系照明と比べて、かなり暖色系の照明を使っています。
白色系の照明よりも、落ち着いて過ごせる雰囲気があります。
床
グリーン車の床はカーペットが敷いてあります。
その分、通路を歩く人の足音もほとんどせず、静かに過ごすことができるようになっています。
ブランケット
グリーン車には、各号車の最前列の荷物置場にブランケットが用意されています。
グリーン車を利用する方は、自由に利用することができます。
トイレ
トイレは、9号車と10号車の間に設置されています。
喫煙ルーム
グリーン車の喫煙ルームは、10号車の新大阪側に設置されています。
まとめ
「こだま号」でも、グリーン車の設備は「のぞみ号」「ひかり号」「さくら号」と全く同じです。
車内サービスがないのがちょっと残念・・・
ですが、基本的にいつもかなり空いていますので、ゆったりと過ごしながらの旅にもってこいかもしれませんね。
「こだま号」のグリーン車を格安で使えるチケットもあるので、うまく活用したいところです。
それでは、まとめです。
- 東海道新幹線「こだま号」のグリーン車は、「のぞみ号」「ひかり号」と同じ設備
- 東海道新幹線は全ての列車にグリーン車がある
- 山陽新幹線の「こだま号」のグリーン車は、「さくら号」と同じ設備
- 山陽新幹線はグリーン車のある列車がかなり少なく、移動距離も短い
- 東海道新幹線には「こだま号」専用の割引チケットがある
- 「EXこだま〜」チケットを使えばグリーン車を格安に利用できる
- 「のぞみ号」「ひかり号」と異なり、「こだま号」のグリーン車では車内サービスがない
ほかにも、こだまについてのまとめ記事がありますので、よければご覧ください。
こだまの停車時間が長い駅
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